一度、日本の空から消えた鳥
トキの学名は Nipponia nippon。日本を象徴する名を持ちながら、乱獲と環境の変化によって数を減らし、日本生まれの個体は途絶えました。翼の内側に広がる淡い橙色は「朱鷺色(ときいろ)」と呼ばれ、色の名前として日本語に残っています。
その後、中国から譲り受けた個体をもとに佐渡で人工繁殖が進められ、育てた個体を自然に還す試みが始まりました。いまでは野生下で巣をつくり、ヒナを育てるまでになっています。
確実に見たいなら「トキの森公園」
野生のトキは自由に飛び回っているため、狙って出会えるとは限りません。確実に姿を見たい場合は、トキの森公園を訪ねるのが最も確実です。
園内では保護・飼育されているトキを間近に観察でき、トキが辿ってきた歴史や保護の取り組みも学べます。旅の早いタイミングで訪れておくと、その後のドライブ中に「あれはトキかもしれない」と気づける目が育ちます。
開園時間・休園日・観察できる施設の内容は変更されることがあります。訪問前に公式情報をご確認ください。
野生のトキに出会うために
野生のトキは、餌場である田んぼの周辺でよく見られます。特に朝と夕方、水を張った田や刈り取り後の田に降りて、くちばしで泥をさぐる姿が観察されます。
白く見える鳥がすべてトキとは限りません。よく似た白い鳥としてサギ類がいます。飛んだときに翼の内側がほのかに朱色に見えたら、それがトキです。
- 時間帯:朝方と夕方が出会いやすい
- 場所:市街地より、里山の田園地帯
- 季節:水を張った春の田んぼ、稲刈り後の秋も狙い目
- 見分け方:飛翔時に翼の内側が淡い朱色に見える
出会えたときのマナー
トキは警戒心の強い鳥です。近づきすぎると飛び去ってしまい、繁殖期であれば子育てに影響することもあります。
車から降りずに、離れた場所から静かに見守ってください。田んぼは農家の方の仕事場です。畦道に立ち入ったり、路上駐車で農作業の邪魔をしたりしないよう気をつけましょう。トキが暮らせる環境は、島の人たちが手をかけて守ってきたものです。
- 近づかない・追いかけない・大きな音を立てない
- 田んぼや畦道に入らない
- 路上駐車を避け、農作業の妨げにならない場所に停める